今日ロックオンしたのは、 2021年11月~2022年3月まで 62次 南極地域観測隊だった 南アルプス市の新居見 励さんでした。 当時は気象庁に勤務。毎年5人派遣される 気象隊員として南極で活動していました。
新居見さんが担当したのは、 「ラジオゾンデ」というゴム気球に観測器をつけ 上空の気温、温度、風向、風速などを 観測するというもの。 晴天ならまだしも、吹雪の中など 極寒地では、状況も様々。
南極ではオーロラも見慣れた 光景だったとか。 太陽のエネルギーが大気圏の酸素と 衝突すると「緑」に発光。 エネルギーがより強いと窒素とも発光し、 紫色に近いオーロラが広がること あったそうです。
南極で写真におさめたのが、この雪の結晶。 この形のまま、降ってきたそうです。 というのも、雪が降って来る間に寒さのために 水蒸気が氷になる「昇華」という現象で 結晶が成長しながら降って来るんだそうです。 形も様々で、ハート型の結晶もあったとか。
極地特有の「白夜」と「極夜」がある南極。 太陽が昇らない「極夜」の時期に見られるのが 地平線すれすれを移動する 「転がる太陽」。 新居見さんが撮影した不思議な動画に スタジオはビックリ! 南極に行かなければ見られない光景でした。
南極には、ベースの昭和基地のほかに いくつかの基地が設置されています。 新居見さんが旅したのは、1000㎞先 (本州を縦断するのとほぼ同じ)の ドームふじ基地まで雪上車で行くといもの。 頑張っても時速10㎞がいちばん早く、 ブリザードともなれば足止めの日も…。 ドームふじ基地があるのは、標高3810mという高所。 ほぼ富士山頂のような環境で、 マイナス50℃という極寒の中での作業は 大変だったそうです。
スタジオに昭和基地付近の氷山の氷を 新居見さんが持って来てくれました。 気泡が多く含まれた南極の氷は、 深層部を掘削すると数十万年前の空気が 閉じ込められていて、 その空気を取り出すことで、 太古の地球環境を知る手がかりにも しているそうです。 今回は、スタジオで氷を水に浸けて 数万年前の空気の音を聞きました。
新居見さんは、YouTubeやInstagram、 また自身のHPで南極で撮影した写真や動画を 公開しています。 他にも講演やワークショップの依頼も 受け付けているので 是非、HPを覗いてみてください! 自然体験活動家 新居見 励 https://www.reiniimi.com
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