武田家滅亡後に築城された「甲府城」。 江戸時代、現在の舞鶴城公園の周りには、 武士(上府中)・町人(下府中)が囲むように暮らしていました。 今回は、賑わいを見せていた町人町にスポットを当てました。
町人町、下府中には23の町がありました。 その中でも11の町が賑わっていたそうです。
現在の中央2丁目の信号あたりが「近習町」。 節分祭り「だいじんさん」で知られる横近習町の大神宮の 前にあった歓喜院というお寺の境内に 「時の鐘」がありました。 現在、かなり近い姿で復元されているのが 甲府駅北口の甲州夢小路にある「甲府 時の鐘」です。
一日12回撞かれ、時を区切っていたのが ①防犯のための木戸の開閉 ②用水の使用時間 ③銭湯の営業時間 だったそうです。 明治5年まで、この鐘が鳴らされていたそうですよ。
現在の城東通りは甲州道中沿いで、商業の中心として 大きな商家が軒を連ね、とても賑わっていたとか。 また、甲府の町には歌舞伎を上演する芝居小屋もあり、 和菓子「升屋」は人気店で 江戸の人気歌舞伎役者 七代目 市川團十郎を 贔屓にしていたそうです。
八日町で400年続く奥村家。 元々は「麻屋」という呉服店でした。 その七代目が江戸時代から続く醤油店を買い取り 現在も樽仕込みの醤油を造るのが奥村醤油店です。 京都へ呉服を仕入れに行った際に持ち帰ったというのが 梅の苗でした。
甲府市酒折の別荘にその梅の苗を植え 現在、甲府に春を告げる名所として知られる 「不老園」となっています。
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