1200年前の噴火によって誕生した青木ヶ原樹海は溶岩に覆われた大地の上に樹木が育つ原生林。「一度入ったら出られない」や「コンパスがグルグル回って迷う」など負のイメージが強いが、実は木々が頑張って生きている姿が見られる場所。溶岩石には磁鉄鉱が多く含まれるためにコンパスが振れるが立った状態で見れば問題無い。
今回の樹海探検は、樹海&洞穴ツアーを行っているFUJI HATの服部太喜(ヒロキ)さんの案内によるもの。服部さんが樹海の植物の中で最も好きだというミズナラを案内して貰うと、それはNの形に折れ曲がった大木。2回折れても成長しているミズナラに生命力を感じざるを得ません!
土の上ではなく、溶岩大地で生きる樹木はどうやって水分を得ているのか?その答えは緑に覆われた大地や樹木の根元にあった。 それは苔。苔は雨水を貯め込み、樹木がその水分を吸収して育つ。樹木が育てば陰が出来て苔が生きていきやすい。これが樹海の共生である。 厳しい環境で生きていくためにお互い助け合っている。
明治時代に樹木の重に耐えられず陥没した場所に口を広げたように開いた洞穴の入り口。 ここは天然記念物なので、入洞するには富士河口湖町教育委員会の許可が必要。KENKI探検隊は許可を得て洞穴を探検。
明治から昭和にかけて天然の冷蔵庫として蚕の卵を冷蔵保存して絹織物産業を支えてきたのがこの洞穴。 洞穴の中には当時使われていた台車の残骸や木箱、柱などが氷に埋まっていた。ところが、夏が近いからか、温暖化の影響からか、これらの遺物が触れられるほど露出している。
洞穴は1年中0℃ほどのため、あちこちで氷が見られる。中でも氷筍は珍しい。これが次第に大きく育つとツララと一緒になって氷柱になる。しかし、気温が上がっているために氷柱は全く見られず、氷筍がいくつか見られるのみ。
洞穴の奥は足元一面が氷、天井の高さ7〜8メートル、奥行き20メートル、幅15メートルの大きなドームになっている。 ライトを消すと漆黒の闇も体験できる。
ここまでくるのに約30分ほど。小学生もツアーに参加できるくらいなので、アドベンチャー的には初心者レベル。果たして「真のアドベンチャー王」に成れたんでしょうか?
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