2021年、令和3年は武田信玄公生誕500年。 それを記念して、信玄公の菩提寺である甲州市塩山の臨済宗の寺、乾徳山恵林寺へ巡礼に訪れました。 広い境内には総門、四脚門、三門の3つの門があり、三門は快川国師が火に包まれながら読んだという漢詩が掛けられている。
臨済宗妙心寺派の禅寺である恵林寺。大きな本堂に控えめなご本尊。三尊像のうち、真ん中は釈迦如来、脇には迦葉尊者と阿難尊者の修行僧の像が。これが禅宗寺院の三尊像という。
古くは人が立ち入ることを禁じられていた場所が明王殿。そこには信玄公自らが生き写しさせた不動尊が鎮座する。不動尊には似つかわしくない胸毛が。信玄公が頭髪を焼いて漆に混ぜて胸の部分に塗り込んだと言い伝えられている。
今回特別にお参りさせていただいたのは、信玄公の墓所。右が墓石塔で左が宝篋印塔。1対で一つのお墓。 信玄公の命日が4月12日なので月命日の12日には開けられてお参りできる。
恵林寺の庭園は夢窓国師の作庭とされている。国指定の名勝となっているこの庭には、「三尊石」という仏を形どった3つの石が点在するので探してみてください。禅僧はここで仏と一緒に座禅を組むという。
恵林寺では昨今のコロナ感染状況を鑑みて、御朱印帳への書入れを行っておりません。御朱印はあらかじめ書かれたものを選んでいただけるようになっております。 今年の信玄公生誕500年をお祝いして、恵林寺を訪れてみてはいかがでしょうか。
恵林寺からすぐ南にあるのが中村浩二さんが営む畳屋さん「タタミワールド」。全国技能グランプリで4位の腕前を持つ中村さんは国産イグサを使い、丁寧な仕事ということで県内外からの注文も多い。刃物研ぎも受け付けている。
中村さんは仕事の合間にお茶の時間を設ける。 と言っても本格的な茶の湯で、作業場の隅にはちょっとしたお茶席が用意されていて、見学者やお客さんにお点前をふるまうとのこと。 みほとけも見よう見まねでお茶をいただくことに。
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