テレビ山梨番組審議会だより

第497回 番組審議会議事要録

開催日時
2020年9月23日(水) 書面提出日
開催場所
書面提出のため会議場所は無し
委員の出席

委員の総数 8名
出席委員数 8名
(書面の提出をもって出席とした) 

【出席委員氏名】
今井  久  委員長
中條  学  副委員長
久保嶋正子  委員
高橋 由美  委員
土屋 幸治  委員
豊前 貴子  委員
松谷 荘一  委員
向山富士雄  委員

【放送事業者側出席者】
原田由起彦 代表取締役社長
金丸 康信 相談役
鈴木 淳郎 常務取締役
松田 俊幸 常務取締役
水石 和仁 報道制作局長
山口 充洋 編成局長
青山  浩 制作部ディレクター
番組審議会事務局

審議事項
世界に届け『神明花火』平和への祈り
令和2年9月16日 放送
審議、意見の概要
●コロナ禍で多くの楽しみが奪われた夏、夏の風物詩である花火大会が全国各地で中止になっている。そんな折、画像だけでも神明の花火を紹介し、安らぎの気持ちと花火の良さを改めて伝え、来年を楽しみにする県民の気持ちをつないだこの企画に大きな意義を感じた。

●なにより「打ち上げ花火」の映像の素晴らしさ、美しさ、迫力に圧倒され一気に見ることができた。構成的に言っても、ゲストコメンテーターの冴木さん、花火師二人のコメントの求め方や発言などが花火映像と相まって、番組の魅力が倍加され、引き込まれ、良かった。

●番組の中で、改めて神明の花火の歴史を学べたことは勉強になったし、花火を技術的な側面から学べたことも良かった。

●花火に関する専門的知識や用語の解説「花火のサイズ」「火薬の話」「座り」「ほし」「消え口」「型物」「スターマイン」が行われ、また、それらの意味を様々な例とともに解説したことで、花火に対する興味や関心が増して大変わかりやすかった。

●ゲストコメンテーターのハナビスト、花火写真家の冴木さんのコメントは、全国の花火大会を見てきた経験を踏まえての発言だけに、最先端の打ち上げ技術や花火が見られる神明の花火の素晴らしさ、凄さをリアルに伝えてくれていた。この冴木さんに加え、斎木煙火本店、マルゴーの両花火師2人の発言も当然ながら当事者の言葉として番組の内容に厚みを加える役割を十分果たしていた。
●コロナ禍によって様々なイベントが取りやめになるなか、本番組の果たした意義は大きいと思う。まさに希望と夢を与えてくれる、素晴らしいと1時間だった。同時にテレビの一つの使命としても、このようなコロナ禍にあっても、夢を忘れないタイムリーな番組の切り口こそが重要ではないかと実感した。

●番組終盤で笛吹川河川敷から花火を打ち上げた際に音声(BGM)が途切れる不体裁があったが、ここは残念だった。せっかくの生放送ということで、ビッグチャレンジだったと思われたのに、反省が残るところだと思う。

●生中継で音声の不調があったのはもったいなかった。

●タイトルが「世界に届け『神明花火』平和への祈り」とあるが、実際の内容から関連が読み取れなかった。神明の花火大会のメインテーマが「世界に届け『神明花火』平和への祈り」だということが、番組を観た後に調べてみてわかったが、そのあたりの説明がなかったので、番組内での説明があったほうがよかったと思う。また、このメインテーマが壮大であるだけに、番組の内容に関しても、このテーマに少し関連付けてもよかったのではないだろうか。

●「世界に届け 神明花火 平和の祈り」という番組タイトルから、もっと、コロナ禍にあっての花火師の皆さんの苦難とか、世界平和に向かって何かアクションがあるのかと注目してみていたが、その部分については少し肩すかしな感じがあって残念な気がした。タイトルをもっと庶民的なものにしても良かったのでは、とも感じた。


●番組を通して神明花火の素晴らしさを堪能させていただいたが、欲を言えばこのような素晴らしい花火の製造過程の一部でも取材し、番組中に挿入するような形で紹介してほしかった。
                                    以上