やまなし彩発見
99年2月号

今月の「やまなし彩発見」は、峡東地方のトップをきって行われる春祭り「万力穴観音祭り」を紹介します。

霊岩寺
山梨市万力にある霊岩寺の「万力穴観音祭り」は、およそ400年前から続いている祭りで 毎年2月18日に行われることから 峡東地方で最も早い春祭りとして知られています。

石仏群

 
高い断崖の下には自然に風化してできた岩穴があり 中には 御本尊の聖観音菩薩と大小数十体の石仏群がまつられています。
この御本尊は、岩穴に安置されているため 通称 穴観音と呼ばれています。

読経
祭りのメインは、10人の禅宗の僧侶による般若経の読経。
本尊の周りには、経文の大般若600巻が並べられ、五穀豊穰や家内安全など人々の幸福を願うお祈りが捧げられます。
「春祭り」という華やかなイメージとは違い厳粛な雰囲気の中で住職らのお経の声が流れます。

笛吹川
およそ400年前から親しまれているこの穴観音祭り。
実は、ここ山梨万力地区の生い立ちと深く関わっているのです。
400年ほど前に この地域で笛吹川が氾濫し 水害に悩まされた人達が この岩穴に観音菩薩をまつったのが始まりといわれています。
年間大小あわせて3000近い祭りがあるという山梨県は、祭りの宝庫とも言われます。
その祭りのほとんどは、この万力穴観音祭りのように私達の遠い祖先の生活と深く結び付き受け継がれてきました。
時代と共に私達のふるさと山梨の風土も変化していきますが、祖先から受け継いだ「まつり」という遺産を今と変わらぬ姿で後世に伝えて行くことが 今の私達に科せられた使命の一つなのではないでしょうか。

やまなし彩発見 1月号