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山梨県有地巡る住民訴訟 県が主張を転換 約6倍の賃料が妥当

2020.11.10 19:00

山梨県が富士急行に貸し付けている山中湖村の県有地を巡る住民訴訟で県側はこれまでの主張を転換し現在の約6倍の年間20億円の賃料が妥当とする鑑定書を提出しました。
県は近く検証委員会を設置し差額分の請求などを検討する見通しです。
この裁判は、県が1927年から富士急行に貸している山中湖村の352ヘクタールの県有地について、2017年に南アルプス市の男性が「賃料が不当に安い」として県に対して歴代知事や富士急行にあわせて159億円を支払わせるよう求めたものです。
この県有地の賃料は富士急行が別荘地などを開発する前の土地価格を基準に算出されていて、現在約440ヘクタールで年間約3億3000万円の賃料となっています。
賃料の算出は開発前の土地価格に基づくという県のガイドラインに沿ったもので、これまでの裁判でも県側は、「賃料は妥当」としてきました。
しかし11月10日の口頭弁論で県側は「開発にかかった費用がすでに回収されている」などとして現在の土地価格で算出すべきと主張を転換しこれまでの約6倍にあたる年間20億1150万円が妥当とする鑑定書を提出しました。
そのうえで県はこの県有地の賃貸借契約は違法で無効としたうえで今後検証委員会を設置して差額分の請求などを検討するとしています。
主張を転換したことについて県は「知事が会見で話をするよう調整をしていて現段階でコメントはできない」としています。
また原告側は「我々の見解に沿うのは当然そうあるべきだと思う。今回の被告の主張に異議はない」と話しています。
一方、富士急行は「ルールに従ってきた企業を糾弾することはあまりに無責任で公正さに欠いている。もし一方的に契約を蔑ろにするのであれば県の経済全体への影響を鑑みて知事に対して訴訟提起する事もやむをえない」とコメントしています。
また11月10日の法廷では補助参加人になっている富士急行の代理人が「県の鑑定書を作成した鑑定士は原告が訴訟を起こす際に手伝っていたとみられ鑑定書の公正さに疑いがある」と被告である県が原告と関りのある鑑定士に依頼するという異例の事態を指摘する場面もありました。
これについて原告側は取材に対し「当初助言はもらっていたが現在は関係はない」と話していて、県は「コメントできない」としています。
県が今回の裁判でこれまでの方針を転換したことは他の県有地の貸料にも影響を及ぼす可能性があります。


1110日(火)

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