■サイエンス基金受賞者による「なるほどサイエンス」■

平成13年1月19日 掲載

大家族のイメージ


山梨県立女子短大 堤 マサエ
(テレビ山梨サイエンス振興基金第2回受賞)

 私たちは戦前の日本家族は、直系家族で大家族がほとんどであったというイメージをもっているのではないでしょうか。昨年は国勢調査の年でした。日本で初めて国勢調査が行われたのは、1920(大正9)年です。
 その時の核家族世帯の比率は55.3%でした。日本全体の世帯構成のなかで、核家族世帯はすでに過半数を越えていました。そのころ、家族制度は「家」でした。
 世帯数は、人口増加にともなって増え、核家族世帯は1920年から今日までに約4倍、直系家族は約2倍になっています。比率については、核家族、単身世帯が増加をし、直系家族は減少しています。そのため、直系家族が大きく減少したように思われていますが、比率では減少していますが、実数では変わりません。
 家族の大きさは、戦前は平均5人前後でした。ところが、1955年ごろから急激に減少して今日では3人を割るようになってきました。
 このように確かに、今日は小家族化、核家族化、そして単身世帯化してきていますが、戦前から日本は核家族が多く、それほど大家族ではありませんでした。統計で見る家族とイメージとしての家族像には違いがあるようです。