■サイエンス基金受賞者による「なるほどサイエンス」■

平成12年6月2日 掲載

アルミニウムとリサイクル


山梨大学 中山 栄浩
(テレビ山梨サイエンス振興基金第9回受賞)

 飲料用アルミ缶の約80%が回収され、回収された缶の80%程度が新しいアルミ缶として生まれ変わっている。高いリサイクル性を示す原因として、以下の二つがあげられる。
 1.エネルギー消費:アルミニウムの新地金を製造する際には多量の電力を必要とするが、リサイクル材を再熔解して再生地金を製造する際には、新地金を製造する場合と比較して約3%の電力で済む
 2.回収状況:環境問題に対する意識の高まりを背景に、スクラップの価値が高いことが認識され、分別収集が徹底されている。
 ところで、燃費向上や安全装備の充実に伴う重量増加を抑えるため、乗用自動車のアルミ化がクローズアップされている。数年のうちに実現されると思われるが、自動車メーカーが本格的にアルミ車の生産を始めると、一台あたりに使用されるアルミニウムはおよそ150kgにもなる。
 自動車に使用されたアルミニウムが回収に廻ると、回収率が飛躍的に上がることから、アルミニウム全体のリサイクル性も一段と高まることが予想される。
 アルミニウムはリサイクルの優等生と言えないだろうか?