■サイエンス基金受賞者による「なるほどサイエンス」■

平成12年5月13日 掲載

花粉症と口腔アレルギー症候群


山梨医科大学 松崎 全成
(テレビ山梨サイエンス振興基金第9回受賞)

 花粉症患者の中で、新鮮な果実や野菜を食べたときに口唇が腫れたり、口腔や咽頭粘膜のぴりぴり感を感じるなどの過敏症状を呈する人がおり、口腔アレルギー症候群と呼ばれ、最近増加してきているようです。吐き出してしまえば大事には至りませんが、飲みこんでしまうとショック症状を起こすことさえあります。
 症状を起こす果実としてはリンゴ、サクランボ、モモ、プラム、ナシ、イチゴなどのバラ科の果実が多く、その他にキウイ、メロン、ナッツなども比較的多いようです。花粉症の原因花粉としてはシラカバ、オオバヤシャブシがよく知られています。
 これら原因となる果実にはシラカバ花粉と共通の抗原(プロフィリン)を持っているためで、シラカバ花粉に対してつくられたlgE抗体がこれらの食べ物ともアレルギー反応を起こしてしまうために症状が出現すると考えられています。
 山梨県でも地域によってはシラカバも多く見られ、実際にシラカバ花粉症の人も見受けられるので思い当たる人は注意が必要です。
 幸いにして日本で非常に多いスギ・ヒノキ花粉症に関してはトマトとの関連を指摘する報告がある程度で、頻度としてもかなり少ないと思われます。