テレビ山梨番組審議会だより

第495回 番組審議会議事要録

開催日時
2020年6月15日(月) 書面提出日
開催場所
書面提出のため会議場所は無し
委員の出席

委員の総数 8名
出席委員数 8名
(書面の提出をもって出席とした) 

【出席委員氏名】
今井  久  委員長
中條  学  副委員長
久保嶋正子  委員
高橋 由美  委員
土屋 幸治  委員
豊前 貴子  委員
松谷 荘一  委員
向山富士雄  委員

【放送事業者側出席者】
原田由起彦 代表取締役社長
鈴木 淳郎 常務取締役
松田 俊幸 常務取締役
水石 和仁 報道制作局長
山口 充洋 編成局長
生山 裕晃 制作部長
番組審議会事務局

審議事項
「スゴろく」
対象日 令和2年6月8日(月)~6月12日(金)
審議、意見の概要
●スタート時よりも、出演スタッフや合いの手がブラッシュアップされていて、番組がテンポよく締まった印象を感じた。

●3か月目に入り、ケンキさん、小田切さん、山崎さん他、ゲストの方もリラックスしてそれぞれの方の良さが出てきたように思う。ケンキさんの突っ込みは今のところ違和感なく見ているが、今後マンネリ化しないかとやや心配。

●始まりの頃から比べると司会のケンキさんや山崎アナもずいぶんリラックスして番組が進められているように見え(それがプロの技かも)、見ている方も楽しくなるような番組になってきているなと、改めて今回番組をじっくり見させていただいて実感した。司会の二人の軽妙なやり取り、特にこの番組になって山崎アナの明るい一面がすごく引き出されていて、コロナの暗くなるような話題の中、この番組を見ると明るい気持ちにさせてくれる。それもこれも、司会のケンキさんという逸材を発掘起用したことにつきると思う。

●2時間ワイド番組という構成に慣れてきたこともあり、すべてを集中して見ていなくても、BGM的な感覚でテレビを付けていると、耳に情報が入ってくる便利さ、見やすさを感じるようになった。

●MCのケンキさんは、番組の進行役、お笑い的な要素、ニュースコメンテーター的な一面をうまく使い分けている。バラエティ色の強い特集、ニュース、どの場面でも絡みに無理や嫌味を感じさせない。この週は番組開始時にキャラ変を宣言した山崎アナがパートナーだったが、年の離れたきょうだいのような雰囲気で山崎アナの持ち味を引き出していた。

●ニュースは西垣アナが担当する週だったが、スタート時に比べて、スピードも含めて大変聞きやすくなったと思う。ケンキさんとのやり取りでも、キャスターらしい返しや発言が目立ち、こちらもウッティタウンの時とは違う一面を出していると感じ、好感が持てた。

●ケンキさんは、最初の週に視聴したときには、ゆるくて面白い、くらいに思っていたが、特集の「心のケア」のところでは、自身が、これまで2回ほどとても辛い場面に追い詰められた時の話をしてくれて、色々経験されての今の立場で、だからこそ、ゆるいツッコミなどをしても、嫌みがないのかもしれないなと思った。また、そういう経験談は、なかなかアナウンサーではできないところ、メインパーソナリティーにタレントさんを迎える意味は、こういうところにもあるのかと思いながら見た。

●後半では、主に県内ニュースを取り上げていたが、後半の始まりの最新のニュースが前半と一緒だった。前半と後半を通して観る人は少ないかもしれないが、通して観ると気になる。

●「新型コロナと心のケア」のコーナーは、時間をかけて、丁寧に長く情報提供していたのは良かったと思う。しかし、それだけに、専門家のコメントがあったほうがよかった。ケンキさんと佐藤さんのコメントも良かったが、本人たちも言っていたように「専門家ではない」ので、専門家のコメントは番組の重みという点で必要だと感じた。

●以前は、「ウッティタウン6丁目」のバラエティと「ニュ-スの星」の報道番組とで、コンセプトがきちんと分けられていたので見やすかったが、ニュ-スの合間にコメント、感想などが入ってしまうので、純粋にニュ-スを聞きたい者としては聞きづらいと感じてしまった。

●ニュースについて、家の中で適当に番組を流しておくのであれば、興味があるところだけ見るから全く問題ないとは思うが、真面目に番組を通して見ていると、同じようなニュースが何度か放送され、若干食傷気味の感があった。


●ニュースについて、勤め人が帰宅後に見る機会が多いのは、後半冒頭の報道であることが予想されるので、前半は1~2の重要ニュースないし、項目の提示のみにし、後半により重点を置いたニュース報道の仕方にしてはどうか。「Nスタ」からの連続性もあり、まとまり感が出るように思う。

●新型コロナ感染で医療崩壊が心配される中、介護に焦点を当て、介護現場での取り組みを取材していた。時宜を得た特集であった。ただヨーロッパ諸国に比べ日本では介護施設での死亡者が圧倒的に少ないのはなぜか、一施設の取り組みだけでなく他の施設での取り組みはどうなのか、入所者に感染が発症した場合はどう対応するのかなど、もう少し内容を深めてもよかったのではないか。

●冒頭のニュースはコロナではなかったが、県が1億6700万の補助金を国から受け取り漏れというニュースに驚いた。富士急の電気バスのニュースもあり、毎日、新聞を読むだけでは拾えないニュースが紹介されていると感じた。

●視聴者からすれば、重要なニュースは当然いち早く報道して欲しいが、通常であれば、ウッティタウンの時代から前半は街角情報がメインと感じているので、県内ニュースの時間は後半部に重点をおき、前半部では全国・県内ニュースをヘッドライン形式で簡単に伝えるのも良いのではとも感じた。ただ、できればもう少しニュースの量を増やしてもらいたい。

●開始から2ヶ月が過ぎ、番組にも落ち着きのような安心感が出てきたと思
う。反面、全体的には社会的にもコロナウイルスの影響下ということもあり真面目な地味さがイメージ的に定着しつつあるように思う。これはこれで良いのだが、3月からの流れから見て新番組としてのフレッシュさやインパクトという意味では、やや物足りない感が否めない。
番組時間が長いことと、コーナー毎(特色)の切り替えがややはっきりしない点も気になる。もう一味新たな特色あるコーナーの模索が必要ではないでしょうか。もう少し「“遊”ばく」感が欲しいと思った。

                                  以上